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2009/05/29

納得できるものを作るために

2009年補正予算が成立したようです。内容については、賛成とは言いがたいものです。

お金の使い方は難しいものだと思います。家を建てる場合でも、潤沢な予算でということは、ほとんどありません。全体に『ばらまいた』場合、どこも中途半端な感じで、満足できることが少ないような気がします。
メリハリが利いた、効果的なコスト配分を考えることが大切だと感じています。

吉川英治amado 072

青梅の『吉川英治記念館』の母屋の雨戸の仕舞いです。1枚の扉が出隅で90度回転するようになっています。角に取り付けられている、小さな突起に引っかかり回転します。
幕末に建てられた養蚕農家の建物でした。書斎が増築されたようです。吉川英治は『草思堂』と名づけました。

地方出張のため、次回は6月3日になります。
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2009/05/28

素敵な『上野リチ』のデザイン

目黒区立美術館で『上野伊三郎+リチ コレクション展』を見ました。
リチのテキスタルデザインの線と色の美しさ、七宝の箱のユーモアのある繊細な絵に魅了されました。壁紙は同じ文様でも色でずいぶん印象が違うものだと感じました。マッチ箱のケースもかわいらしく、どれもこれも欲しくなるようなものばかりでした。

リチはウィーンで、テキスタイルなど幅広いジャンルで作品を発表していました。
建築家伊三郎との結婚で京都で暮らすようになり、建築家村野藤吾先生とも一緒に仕事をしたようです。村野先生の代表作ともいえる、『日生劇場』の地下レストランの壁・天井に描いた絵の映像が流れていました。リチの絵のすばらしさだけでなく、村野先生の空間の豊かさにも触れることができました。

残念だったのは、カタログが売り切れていたことです。事務所に戻り、リチの作品集が出版されているのではないかと、インターネットで調べたのですが見つけることができませんでした。

吉川英治記念館 花 017

少し前、青梅の吉川英治記念館で見つけました。何の花でしょうか、気になっています。
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2009/05/27

自由な発想で

『世界遺産』というTBSの番組で、ブルーノ・タウトの集合宅が紹介されていました。タウトは、それまで顧みられることの無かった『桂離宮』を、簡素な日本美の象徴として絶賛しましたドイツ人の建築家です。
ブルーノ・タウトのスケッチは良く見るのですが、紹介された集合住宅を見るのは初めてでした。窓の配置、プロポーション、そして美しい色が新鮮でした。

京都sumiya 031

日本建築を注意して見るようになり、プロポーションの美しさ、デザインの自由さに驚くことがあります。

建築の実務を始めた当初、たとえば『門柱』の場合、左と右が同じものだと言う先入観がありました。でも、池原事務所では違っていました。左と右が全く違っていても良いのです。美しいプロポーションであれば。
『~をそろえる。』・『~でなければならない。』いう発想から開放され、自由になることができました。


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2009/05/26

椅子のある空間

今日、♂は、早稲田大学芸術学校で建築を学ぶ一年生に果たす即日課題のための資料をまとめています。『椅子のデザインをする』という即日課題のための資料のようです。

椅子は、在ることで場が作られ、そして、機能を持っています。ある意味、小さな建築と言えるかもしれません。

安曇野ちひろ 068

椅子を求める時は、遠くから眺め、近くから観察し、何度も座って、本当に気に入ったものを求めることをお勧めします。使う場所も考えます。素足なのか、靴を履いて座るのか・・・。足がぶらつくのは、落ち着かないものです。

また、それとは別に、デザインされた本当に美しい椅子があると言うのも良いものです。建築家で椅子のコレクターは、たくさんいらっしゃいます。


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2009/05/25

何とも悲しい記事

少し前ですが、朝日新聞に『騒ぐ若者 高周波で撃退』という記事がありました。
真夜中の公園で騒ぐ若者が問題になっており、若者だけに聞こえる『モスキート音』という不快な音を流し、公園に近づけないようにするという実験をするようです。

考えさせられました。
『モスキート音』を流す・・・など、人間に対して行うことに疑問がもたれるような対策だと重います。しかし、そうせざる得ないような状況になるまで、騒ぎ、破壊を繰り返す若者ということなのでしょうか?
迷惑に思っている人がいることに思い至らないのでしょうか、それとも、そうすることで自分の存在を確認しているのでしょうか?
『それで良いのか、若者!』、『他に、対策は無いの?』と、怒りさえ感じます。
何とも悲しい記事です。

また、夜の11時から朝の5時まで流すということですが、散歩する犬等も含めて、通行人・近隣に害はないのでしょうか?
音の問題は、デリケートです。

千里が浜 219

日本海に面した石川県の『千里が浜なぎさドライブウェイ』は、波打ち際を車で走ることができます。観光バスも走っていました。
私たちもと思ったのですが、走った後車を洗わないでいると海水でダメージを受けると聞いたことを思い出し止めました。走行距離が、間もなく17万キロになります。エンジンの調子も良く、もう少し頑張ってもらいたいと思っているので・・・。
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2009/05/22

作業を楽しむクライアントさん

今度のマンションのリフォームの現場では、クライアントさんにペンキを塗っていただきました。塗装したくない部分が汚れないよう、しっかりと養生をします。大きな面は、ムラが目立ちやすいので難しいのですが、天井の廻り縁、巾木、窓の額縁など、きれいに塗装することができました。

塗装、珪藻土塗りなどの場合、クライアントさんにやっていただくこともあります。作業をすることが楽しめそうな方に提案します。作業をすることで、作る喜びと、後日、汚れても自分できれいにすることができるようになります。さらにコスト面でもメリットがあります。
ただし、作業が思うように進まず、楽しいと思えなくなりそうだったら、その時点で中止することを念頭においていますが・・・。

ブーケ 061

バラとガーデニングショウの会場の中に、イチゴのような深い色のピンクの部屋がありました。壁の色としては、なかなか見かけない色ですが、小さな空間に使ったら魅力的になりそうです。ピンクは他の色に比べ、小さな子どもの部屋から、セクシーでゴージャスな空間まで、いろいろなイメージが広がる色のようです。
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2009/05/21

夏の結露

夏日もあるこのごろですが、結露について考えています。
結露は、ご存知のように、冷たいものに、暖かい空気が触れる事で発生します。

これまで、事務所では冬でもブラインドでした。昨年は、ガソリンと共に灯油も高騰し、断熱性能を求めキルティングをした布を窓に下げました。断熱性能は考えていた以上に高く、夜間の熱損失が少ないため、朝、短い時間で室内を暖めることができました。

しかし、窓ガラスの下に結露水による水溜りができていました。ブラインドだけの時には考えられないくらいです。理由を考えると、なるほどと納得できますが、暮らし方で、ずいぶん違うものだと実感しました。

結露 001

事務所の窓ガラスには、断熱性能とゆるく視線をさえぎるため、ツインカーボを貼っています。気がつくと、びっしりと結露していました。

これから、ますます暑くなってきます。特に外断熱ではないコンクリート造など蓄熱量の大きい建物の壁面に、暖かい空気が接し結露が見られることがあります。
対策としては、換気と通風を確保することです。

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2009/05/20

バラとガーデニングショウ 4 小さな庭に

西武ドームのバラとガーデニングショウへ出かけた目的の一つは、住宅の庭先に良い植物を探すためです。いろいろな植物を合わせ、『四季それぞれに花が咲く庭』にしたいと思っています。

しろたえ菊、フランネルフラワーのようなシルバー系の葉に、ユキノシタ科のさまざまな色の葉、その中に、春には、黄色い水仙、紫のムスカリ、その後、ピンクのチューリップ、オレンジ色のスカシユリ・・・。
奥には、少し背の高い・・・何か。

バラgenkan  079

バラは、アーチに作ったりなど、華やかなものという先入観がありましたが、野草的な花の中に入れても合うものだと知りました。
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2009/05/19

信楽 文五郎倉庫

インターネットで知り、信楽にある『文五郎倉庫』を訪ねました。
信楽で5代続く窯元の、築後50年を経たコンクリート造の建物を改修した空間です。既存の建物と、新しく改修した部分がしっくりとして、静かな良い空間でした。

文五郎扉252

ギャラリーには、奥田章さんの作品が置かれ、空間をより魅力的なものにしていました。
欲しいものがたくさんあったのですが、その中から、普段に使うことのできそうなお皿を2枚と、赤ワインが入ったボトルを抱えて帰路に着きました。

もう少し


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2009/05/18

バラとガーデニングショウ 3

バラ 107

・・・言葉は、いらないですね。



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2009/05/15

バラとガーデニングショウ 2

『第11回 国際バラとガーデニングショウ』 見学記 2

『子どもたちの笑顔が
もっとたくさん見れますように・・・。』
と、デザイナーのSteven Knowles さんの言葉がありました。

こんな、原っぱがあったら・・・大人でも楽しいに違いない。

バラとschools 053

ショウの会場の西武ドームには、テントが貼ってあるので優しい光ですが、残念ながら直射日光の輝きがありません。直射日光の下で、この庭を体験したら、きっと素敵でしょう!
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2009/05/14

バラとガーデニングショウ 1

西武ドームで開催されている、『国際バラとガーデニングショウ』の、華やかな会場の中で、ただ一種類のバラと、芝の庭がありました。立ち止まる人は多いとはいえませんが、♀はこの庭が一番好きです

黒い漆喰の壁、手前の黒い床(地面)は炭。そのほか、芝の緑と石。
押さえた空間の中のバラの、不思議な派手さに魅了されました。

バラとガーデニングショウtate 135

この庭は、ガーデニングショウの中で、『日本庭園の美』を感じる、ただ一つの庭といえるかもしれません。

デザイン・施工は、横浜市金沢区の『米山庭苑』さんです。



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2009/05/13

建築のデザインは絵ではない

『建築のデザインは絵ではない。』
かつて、手すりのデザインをするように言われ、描きあげ、緊張しながら図面を広げた途端です。
かたちを考える時など、今でも、この言葉が過ります。

富岡 茂木邸 074

富岡市宮崎公園にある『旧茂木邸』の『雀踊り』です。
『旧茂木邸』は、1527年の建築で、現在残されている民家の中では我が国で最古の建物と見られると、パンフレットにあります。国の重要文化財に指定されており、移築し、復元修理されています。
この住宅の、美しい、端正な『雀おどり』を見たことが、『建築のデザインは絵ではない。』という言葉を、あらためて考える機会になりました。

『雀おどり』、地方によっては『鳥威し(とりおどし)』とも言います。棟の端部に付けられる意匠です。破風(はふ)が交差したものが原型ですが、木の繊維に垂直な切り口は、繊維に平行な面に比べ、水に弱く傷みやすく、そこを『守るため』に、いろいろな方法が考えられました。それがデザインになっています。




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2009/05/12

いろいろなところで使っていた材料の『木』

公園を通り抜けようとしたとき、道に白い花が落ちていました。上を見上げると、見たことがない木だったので写真を撮り、調べました。

sina 002


それは、『シナの木』。・・・シナ・・・榀(しな)・・・榀ベニヤ!
・・・伐採される前の、『樹木』としての『榀(しな)の木』。
初めて知りました。

板は、設計をしている♂♀には、なじみの材料です。
押入れ、クローゼットの内装材などに使うことの多い材料です。♂♀の事務所では、パソコンの机として、本棚として、打ち合わせテーブル、壁材として使っています。

『榀』は、はっきりとした木目の無い優しい表情の柔らかい板です。伐採される前の、『樹木』としての『榀(しな)の木』に咲く花を見ると、納得できるような表情の板です。
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2009/05/12

材料の経年変化

上信越自動車道富岡ICから10分弱で、『富岡製糸場』に到着します。国指定重要文化財で、『世界遺産』を目指しています。

門を入って正面の東繭倉庫は、明治5年(おおよそ140年前)に建築された建物です。パンフレットには、木材の骨組みの間にレンガを積み並べる『木骨レンガ造』と書かれています。聞きなれない構法ですが、木造をよく知った日本の職人が、フランス人ブリューナの指導で作った建物で、レンガも、試行錯誤の上、瓦職人が作ったと聞きました。

富岡 033

このような建物では、使われた材料の経年変化を見るのが楽しみです。
屋根は瓦、柱・梁などの骨組みは木、木組みに囲まれた壁はレンガです。それぞれの材料としての魅力は増しているように思えます。


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2009/05/08

型板ガラスの魅力

京都で見かけた和菓子屋さんのショーウィンドウです。
何も考えないと、透明なガラスの上は壁にしてしまいそうです。しかし、障子を通して光を室内に入れるためでしょう、透明なガラスの上を型板ガラスにしています。
透明な板ガラスと型板ガラスを、使い分けているのが素敵です。

京都ショーウィンドウ 064

かつては、国内のガラスメーカーでも、さまざまな型板ガラスを作っていました。しかし、モダニズムの建築の流れで、風景を切り取る大きなガラスの窓が建築雑誌に取り上げられるようになった頃から、型ガラスの種類が減ったように思います。

建物の小さな窓、扉に開けられた小窓などに、型板ガラスを使ってみると、空間が豊かになったような気がすることがあります。使いたい場合、近所のガラス屋さんの在庫を聞いていたこともありますが、最近では『がらすらんど』さんに御願いします。いろいろな、ガラスがあり、使う場所を考えると楽しくなります。
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2009/05/07

いろいろな花の咲く植物を合わせた明るい庭

ゴールデンウィークが終わってしまいました。
みなさんは、どのように過ごされたのでしょうか?

♂と♀は、下のタンポポのような休日を過ごしました。
連休が終わったら時間を見つけて出かけようと思いながら・・・。

tanpopo 038

歩いていると、きれいに手入れされた庭が気になります。白い花、青い花、野草など、植えると少しさみしくなってしまいそうな植物が好きなのですが、『いろいろな花の咲く植物を合わせた明るい庭』が今のテーマです。

5月13日から西武ドームでバラとガーデニングショウが開催されます。
以前、予定がつかず最終日にでかけたのですが、花の元気がなく、少しさみしい思いをしました。今年は、早いうちに出かけたいと思っています。


ご案内 | Comments(0) | Trackback(0)
2009/05/05

一年目に

ブログをはじめて1年が過ぎました。
建築の設計が仕事なので、建築と、それにかかわることをテーマに書き込むと決めて、始めました
読んでくださっている方がいらっしゃるということが励みになり、続けることができました。

     ありがとうございました

umenomi 007

気がつくと、事務所の庭先の梅の実がこんなに大きくなっていました。
実の成る木って、好いですね。

これからも、土曜・日曜・祝日を除いて発信したいと思っています。
読んで建築に興味を持っていただければ、う・れ・し・い・です。
また、一緒に『つくる』ことができたら、もっとうれしいです。
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2009/05/01

透明感のあるカーテン

風薫る・・・という、時候の挨拶が似合う季節になりました。
明日から本格的な連休です。
皆さんは、どのように過ごされますでしょうか?

高速ETC1000円で足を伸ばす、近場の公園でお子さん(お孫さん)と遊ぶ・・・などなど、いろいろありますが、ボケーッとっして、レースのカーテンを膨らませる風を見るというのも良いものです。風、日の移ろい・・・意外と見あきないものです。そのうちに眠くなったら、昼寝・・・。

RS.jpg

レースのカーテンを選ぶ際、『できるだけ透明感のあるもの』というお話があり、探したことがあります。見つけたのは、濃いこげ茶色に良く見るときれいな色が混じっている、糸ができるだけ細く繊細なもの。
外の緑がとても美しく見えます。

網戸も、明るいグレーより、できるだけ濃い色のほうが気になりません。

ブログも、連休に入ります。

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